
美容師目線で語る、パーマとデジタルパーマの違い
こんにちは、吉川こと髪質再生師よっしーです。 突然ですがパーマとデジタルパーマの違いについてご存知でしょうか?世の中にはたくさんのネーミングがあるので、多くの種類のパーマがあるように思いますが、専門的には大きく2種類に分類して良いと思います。 その二つが、パーマとデジタルパーマ。デジタルパーマは形状記憶パーマと呼ばれたりエアーウェーブと呼ばれたり、色々なネーミングがつく事が多いのですが、元々はある美容メーカーが出した美容機器の名前から広まりました。今まで出来なかった施術が可能になったので、その機器を使うパーマとして今から15年くらい前に普及したのがきっかけです。 当時は使用している機器によって、美容院ごとにネーミングが違ったりしましたが、一番馴染みやすい名前が普及したんだと思います。 まぁ、そういった細かな名前についてはここでは置いときますね。今日は髪にとってどうなのか?という観点からパーマとデジタルパーマの違いについて書きたいと思います。 パーマとデジタルパーマは何が違う? 結論から言うと、作用する結合が違います。 前回の美リメイクストレートの説明記事の中でストレートや縮毛矯正は、たんぱく質を分解して、形付けて、固定する、と書きましたが、パーマとデジタルパーマも同じです。 たんぱく質の結合を離したりくっつけたりする事で形を変性させていきます。たんぱく質の結合は数種類あります。作用させる結合の違い、これがパーマとデジタルパーマの違いと言うわけです。 そしてもう一つ、なんで分類するかというと、この二つは分けて考えないと髪が傷む事故につながる事もあるからです。詳しくは後ほど書いていきます。 通常のパーマ シスチン結合という部分に作用します。あまり専門的な事は省きますが、パーマ液の主成分で結合を操作します。そしてシスチン結合の数が多ければかかりやすく、少なければかかりにくい、となっています。 その人の髪の太さや弾力、ダメージの有無によりシスチンの量は変わります。当然少なければかかりも弱く再現性が落ちてしまいます。僕たち美容師は、シスチンの量を判断し、皆様が再現しやすいレベルにあるかを、髪がぬれた状態を見て判断しています。ここがすごく大事なポイントですね! そして十分にシスチンがあれば、比較的どんなスタイルもパーマでできてしまいます! デジタルパーマ デジタルパーマもシスチン結合に作用するのですが、他にも濡らすと離れて乾くとくっつく特徴の水素結合にも作用します。 水素結合を作用させるには、巻いた状態で乾かす必要があります。途中、温度管理の出来る美容機器を使って乾かし固定します。 その分、時間はかかるのですが縮毛矯正をされている方やシスチンの少ない毛(元々かかりにくい髪質の方)に効果的です。また、大きめのカールでもしっかり再現しやすいのが特徴です。 こんな感じの大きめウェーブスタイルはデジタルパーマがおすすめですね! ただし、デメリットとして、途中の温度管理によりますが、デジタルパーマをかけた部分は、普通のパーマが作用しにくくなる事があります。 先に書いたパーマの事故ですが、一例として、デジタルパーマをかけた髪に普通のパーマをかけたり、縮毛矯正をした髪に普通のパーマをかけたりすると、髪が非常に傷む可能性が高くなるのです。[...続きを読む]